◆住宅取得後の提案(借換え編)

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◆住宅取得後の提案(借換え編)

 こんにちは。今日はFP太田でいきますpaper

 

前回のブログで予告させていただいたとうり、住宅取得後の提案として3種類ほどの提案があるのですが、3種類ともすべての人に当てはまるわけではありません。すぐにできることと長期的に意識しておいた方がいいものなどあります。特に下記の1と2は意識しておかれるとよいかと思います。住宅取得前の方でもある程度参考にはなるとは思います。

 

   1.住宅ローンの借換え

   2.居住用不動産の配偶者への2000万円贈与

   3.老後の不労所得に向けての対策

 

なのですが、2と3についてはまた今度ブログで書かせていただきます。今回は1の住宅ローンの借換えについて私なりに説明させていただきます。尚、下に記載した金利などは現段階の金利なので借換え実施段階では変わっている可能性も充分にありますので、実行時の金利をご確認下さい。

 

ここ最近の住宅ローンの実行金利ですが、

 

   ●変動型は0.625%前後、(ネット系銀行除く)

   ●期間限定固定型は5年~10年(0.35~0.85%)程度、

   ●全期間固定型だと1%程度 (フラット35除く)

 

と年々金利が低くなっています。なかには30年固定0.75%という今まで考えられなかった金利を打ち出している銀行もあります。(借換え限定商品)

 

ここ5年くらいまでに住宅ローンの借入をされた方は変動型の方が多いかと思います。実は7年前2009年1月 平成21年)から変動金利の基準金利は全く変わっていません。でも実際に銀行が貸し出す金利(実行金利)はどんどん下がっているのですが、これは銀行間の競争によるものです。変動金利は変動せず、固定金利は毎月のように変動しています。今後も多少のアップダウンはあるものの、この傾向はしばらく続くと思われます。ちなみに来月(9月)の固定金利は多少上がると予測されていますup

 

◆変動金利の基準金利とは

 

大手都銀や主要な地銀などの多くが、使っている基準金利ですが、短期プライムレートに連動してそのレートに1%加算した2.475%(大手企業への貸出金利)という数字を基準金利としているのですが、この短期プライムレートがここ7年間ほど変わっていません。例えばこの基準金利からマイナス1.5%優遇とすると0.975%になるのですが、この優遇幅がここ数年拡大されそれが実行金利の低下につながっています。変動金利の基準金利を上記の基準と別で設定している銀行もあるのですが、こういう銀行はどのタイミングで金利を変更してくるかわかりにくいので要注意です。(特にネット系銀行や地銀の一部)

 

◆現在住宅ローンを借りている銀行での借換えは難しい

 

これは銀行とすでに金銭消費貸借契約を行い、優遇幅が明記されているので、基本的に基準金利が下がらない限り下げてくれません。優遇幅を現状の水準に引き下げてもらうには他銀行に借換えしないと原則的には難しいです。

 

借換え時に発生する諸費用

 

 1.登記費用 (借入金額x0.4%)+司法書士報酬

 2.融資保証料または事務手数料

 3.印紙代、ローン取扱事務手数料、償還手数料など

 

上記のような感じですが、この中でのくせものは2の融資保証料または事務手数料です。保証料の場合は借入れる年数や支払方法(元利均等・元金均等など)によって変わり、予定年数より早く償還したり、借換え時などにある程度返ってきますが、事務手数料として借入額の2.16%支払う銀行などは繰り上げ償還や、借換え時にも返ってきません。保証料を0で事務手数料型で徴収する銀行はネット系銀行が多いので要注意です。ちなみに融資事務手数料として3万円から5万円(税別)かかるのはまた別の諸費用です。保証料は金利に0.2%上乗せすることにより保証料なしでもいける銀行が多いです。また保証料なしで事務手数料を抑えている銀行もあります。1%とか2%とかもする事務手数料って・・annoy名目は事務手数料ですが、実際の内容は返ってこない保証料または貸す側のリスクヘッジ代なんでしょうね?この事務手数料は今後も銀行間で競争して改善の余地が大だと思いますsign03

 

 一般の銀行の場合の保証料と金利の関係

 例) 保証料ありの金利 0.6%⇒ 保証料なしの金利 0.8%

 

◆保証料の目安と保証料の返戻の目安

 

保証料はすでに借りられている方はご存知かと思いますが、35年返済で元利均等払いで借入金額の約2.06%、30年返済で約1.91%程度で、短くなればなるほど少なくなります。保証料の返戻金ですが、期間に均等に返ってくるわけではなく、例えば35年返済で借りて5年経過後に一括償還しても60%程度、10年経過後で30%程度の返戻しかありません。先日2年で借換えされたお客様がいましたが、返戻は80%程度でした。もっともネット系銀行やフラットのように事務手数料として2.16%も払っても借換え時や一括償還時に1円も戻ってこないよりはだいぶましですが・・・。coldsweats01

 

◆変動金利型を選択する場合の銀行選びのポイント◆

 

 1.125%ルールの適用の有無

 2.保証料型か事務手数料型か

 3.基準金利が何パーセントか?(2.475%かどうか)

 

 

上記1の125%ルールですが、簡単に説明すると変動金利であっても5年間の支払額に変更はなく、6年目以降次の5年間どんなに金利が上がっても当初5年間の支払額の125%が支払額の上限となるシステムです。例えば当初5年間の月額返済額が10万円の場合、次の5年間の月額返済額はどんなに金利が上がっても125000円までとなります。実際には元本と金利で調整されていて、金利が大幅上昇した場合、最終的に元本が増えますが少なくとも猶予期間があるので、ローン破たんなどせずに対応が可能です。この125%ルールを採用していない銀行での変動型の借換え、または新規の借入もおすすめしません。具体的に名前を出したいところですが、クレームがきそうなのでやめておきますcoldsweats01

 

変動なので毎月支払額が変わっても総支払額的にはあまり変わらないのですが、上限がないので急激な変化での対応ができにくいという点で大きく異なりますし、過去にはそれによりローン破たんが多く発生した時代もあったので、この制度が作られたといういきさつがあります。125%ルールは借りる側のリスクヘッジという意味でとても重要だと思います。表面上の変動金利を安くアピールして125%ルールを採用していないのは貸す側(銀行側)のリスクヘッジですcoldsweats01これを採用している銀行かどうか?

 

2.の「保証料型か事務手数料型か」は将来また借換えの選択が出てくる場合において返戻のある保証料型と返戻のない事務手数料型だとだいぶ数字が変わってきます。今の時代先は読みにくいので数年後にさらに借換えのメリットが生じる可能性も十分にあり、できれば保証料型の銀行をお勧めしますgood

 

 

◆フラット35(住宅金融支援機構)の借換え

 

フラットは固定金利型なのでここ1~2年以内にフラットで借りた方でも、最近の固定金利の方がかなり低いので借換えのメリットは充分あります。また事務手数料として結構な金額がとられますが、事務手数料や諸費用もまとめて借換えできます。それでもかなりのメリットがでますので、ぜひ積極的に借換えシュミレーションをしてみて借りたところに相談してみて下さい。フラットの場合、全体の予算額があるので予算が達成した場合は翌事業年度に再チャレンジして下さい。また毎月金利が変わるので、できるだけ金利の低い月初から借換えの準備しないと月が変わって金利が上がってしまうこともあります。ただし諸費用として借りた金額は住宅ローン控除の対象外となりますので注意が必要です。

 

具体例) 1年前に3000万円フラット35Sで借りて今年の8月にフラットで借り換える例(35年返済賞与払いなし)*Sは優良住宅で5年間または10年間金利0.3%控除

 

  平成27年8月の金利 1.61%(Sは1.31%) 

  平成28年8月の金利 0.9% 

当初融資額 30,000,000

現状での予定総支払額

(事務手数料含まず)

38,786,225 (0.3%控除5年タイプ) ①
  38,377,648 (0.3%控除10年タイプ)②
平成28年8月の残高 29,547,566 ③
借換え諸費用    750,000 ④(概算)事務手数料、登記料など
借換え融資額 30,300,000   *上記③+④
上記34年返済総額 35,183,034 ⑤ 元本3030万円
既払い返済額   1,069,056 ⑥平成27年9月~平成28年8月
借換えた場合支払総額 36,252,090 ⑦  ⑤+⑥
借換えによる差額 ▲2,534,135 (S5年タイプ) ⑦-①
  ▲2,125,558 (S10年タイプ) ⑦-②

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

という結果になりました。1年前でも約200~250万円の差です。月平均(5~6千円前後)

 フラットの場合は固定金利なので数年前との金利の変動が大きいので3~4年前などに借りられた方は相当の借換えによるメリットが発生するかと思います。

 

◆変動型などで融資をすでに受けられた場合の借換え

 

変動の金利優遇幅が0.3%拡大したと仮定して、当初3000万円を35年返済で借り、残30年で同じ変動型で借換えをすると支払総額自体は120万円ほど減りますが、保証料の返戻約▲35万円 借換えに要する費用(保証料約50万円・登記料他約25万円)で40万円程度の費用負担となりメリットは約80万円程度という結果になりました。

 

現在変動金利よりも期間限定固定金利(5年~10年の場合)の方が金利が安いので、期間限定固定金利型への借換えと同時に、固定期間終了後の変動金利の優遇幅を現状より拡大させることができる可能性も高いのでここ2~3年前くらいより前に変動金利で借りられた方は借換えのメリットが相当出ると思われますが、前述のとおり、金利優遇幅は今後も拡大すると思われますので、慌てずに借換えの計画をされるとよいかと思います。

 

この商品のポイントは、固定期間の金利と固定期間終了後の変動金利の優遇幅です

 

5年以上前に借りられた方は、借換えに相当のメリットがあるかと思います。場合によっては現在の長期の固定金利の方が低いことも考えられますので、20年固定や30年固定などで1%を切る金利の商品などもおすすめです。

 

 

■まとめ■

 

1.変動金利の場合、125%ルールを採用しているかどうか

 

2.保証料型か、事務手数料型か(フラットは事務手数料型)できれば保証料型が理想(借換えは何度でもできますが、保証料型の方が返戻があるのでロスが少ない) 

 

3.フラットで融資を受けている場合は、早めに借換えが理想(フラットの事務手数料は取扱金融機関によって異なるので、手数料の安い金融機関を選ぶとよいです)

 

4.同一銀行での借換えは原則できない。(フラット除く)

 

5.変動型で借りられている場合は、変動金利よりも低い期間限定固定(5~10年)型への借換えと同時に固定期間終了後の変動金利の優遇幅を現状に優遇幅より拡大させる。

 

6.借換えに力を入れている銀行とそうでもない銀行があるので見極めて、一行だけに限らず複数行検討して下さい。(銀行によっては3年または5年以上前に他銀行で借りた場合のみだけ借換え可という銀行もあります)

 

 

長くなりましたが、こんな感じです。具体的に銀行名を出すと目をつけられそうなんで借換えによい商品を提案している銀行をちょっとだけ記載して終わります。

 

 1.三井住友信託銀行(借り換え専用)

 2.りそな銀行(WEB専用 借り換え専用)

 

 

他auじぶん銀行や住信SBIなどもありますが、このあたりは直接お客様とのやりとりなので、どのようなデメリットや制限があるのかわかりにくいのが現状です。

 

 

借換え相談は無料ですので、私を知っている方はお電話でも結構ですtelephoneお会いしたことのない方はできれば事前にご都合をご連絡の上ご来店下さい。

実際に借換えの手続きを代行する場合は、銀行との交渉や法務局などにいったりする必要がありますので有料になりますyenご自身やご家族ができそうでしたらその方が勉強のためにもよいかと思いますrun

 

 

 

 

 

 

それではまたpaper

 

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